アダルトゲームは大人のゲーマーに人気があります。
通常のゲームのように遊べるだけでなく、アダルトゲームならではの大人向けの表現が楽しめるところも、アダルトゲームの魅力です。
その中には、ゲームだけでなく、アニメにもなった作品もあります。
この記事では、アニメ化されたアダルトゲームの情報について、詳しく解説します。
アニメ化もされた「Fate/stay night」
2004年に発売された「Fate/stay night」
「Fate/stay night」は、2004年に発売されたアダルトゲームです。
このゲームを開発したのはTYPE-MOONというメーカーで、累計で20万本以上売り上げています。
このゲームは多くのファンに人気があったので、アニメも制作されました。
アニメ版の「Fate/stay night」が制作されたのは、ゲーム版が発売された2年後である、2006年のことです。
このアニメは原作であるゲームがもとになって制作されていて、原作と共通する部分も多くあります。
原作が好きだった人が、アニメのファンになっただけではなく、原作のゲームを知らない人がアニメを見て、多くの人がゲームにも興味を持ちました。
このアニメはファンタジーの世界が舞台になっています。
アニメ版も多くの人に好評であったので、2014年には続編も制作されています。
これらの作品はテレビ用として制作されましたが、それとは別に劇場用の作品も制作されています。
劇場版の「Fate/stay night」も複数の作品が制作されているので、興味のある人は上記の全ての作品をまとめて楽しむこともできます。
2006年版の「Fate/stay night」が放送されたテレビ局
「Fate/stay night」の中でも一番最初に制作されたアニメは、2006年の1月から放送が開始されました。
放送が終了したのは同年の6月のことで、全部合わせると24のエピソードが制作されました。
2006年版の「Fate/stay night」が放送されたのは、独立系のUHF局です。
関東地方ではチバテレビやテレ玉で放送されています。
関西地方でこのアニメを放送していたのは、サンテレビです。
その他にも2006年版の「Fate/stay night」は愛知県でも放映され、愛知県でこのアニメを放映したのはテレビ愛知です。
上記の地域以外に住んでいる人は、CS放送を受信できればこのアニメを見ることができました。
CSで「Fate/stay night」を放送していたのは、AT-Xというチャンネルです。
このチャンネルはアニメを専門に放映しているので、「Fate/stay night」以外にもさまざまなアニメが放送されていました。
2006年版の「Fate/stay night」はその後、再放送もされています。
2012年に再放送したのはキッズステーションです。
2015年にはTBSチャンネル2で再放送されました。
2006年版の「Fate/stay night」を制作したスタジオや監督
2006年版の「Fate/stay night」の制作はスタジオディーンが担当しました。
スタジオディーンはアニメファンに人気があるアニメスタジオなので、この作品以外にも多くの人気アニメ作品を制作しました。
原作のゲームで遊んだことはないけれども、スタジオディーンが制作したことで、このアニメに興味を持ったアニメファンも多くいます。
2006年版の「Fate/stay night」は、山口祐司さんが監督を務めました。
山口祐司さんは1980年代から、多くの作品に参加してきたことで知られています。
山口祐司さんが担当した作品の中でも特に有名なのは「装甲騎兵ボトムズ」です。
この作品で山口さんは、制作進行の仕事を担当しました。
1987年には「ミスター味っ子」というアニメの制作にも参加しています。
この作品は週刊誌に連載されていた漫画が原作になっていて、グルメアニメの草分け的存在として有名です。
この作品で山口さんは、演出の仕事を担当しました。
1989年には「ダッシュ!四駆郎」という作品でも演出を務め、1990年代には絵コンテの仕事も担当するようになりました。
山口さんが絵コンテを担当したのは、「絶対無敵ライジンオー」や「元気爆発ガンバルガー」などの作品です。
ガンダムシリーズの絵コンテも山口さんは手掛けたことがあり、「機動武闘伝Gガンダム」の絵コンテを担当しました。
「名探偵コナン」でも演出を担当したことがあり、1999年に放映された「星方天使エンジェルリンクス」では監督も務めました。
その後もいくつかの作品で監督をした後に、2006年に「Fate/stay night」の監督をすることになりました。
この作品で山口さんは監督だけではなく、絵コンテも担当しています。
山口さんはその後、劇場版の「Fate/stay night」の監督も務めていますが、2020年に亡くなりました。
2006年版「Fate/stay night」の作品内容
2006年に放映された「Fate/stay night」は、基本的に原作であるゲームの内容に合わせて、ストーリーが制作されました。
原作であるゲームはプレイヤーは複数のルートでゲームを楽しむことができ、全部で3つのルートを遊ぶことができました。
2006年版の「Fate/stay night」でアニメ化されたのは、この中でもプレイヤーが一番最初に遊ぶことができる「Fate」というルートです。
他のルートもその後同じようにアニメ化されました。
ゲーム版の「Fate/stay night」では、ゲーム内のプレイヤーの行動によってさまざまなエンディングを見ることができました。
ゲーム内での行動によってエンディングを変えることができたので、何回も遊ぶことができたことも、このゲームの人気の理由です。
2006年にアニメ化された「Fate」ルートでも、さまざまなエンディングを見ることができますが、アニメ化されたのはその中でも本当のエンディングと呼ばれているものです。
このルートではセイバーという女性キャラクターが登場し、彼女と主人公を中心にしてさまざまなドラマが展開されます。
主役である衛宮士郎
「Fate/stay night」には、さまざまなキャラクターが登場します。
その中でも物語の主役として活躍するのは、衛宮士郎という少年です。
士郎は穂群原学園という学校の2年生で、彼の住んでいる年では10年前に大規模な火災が発生し、その時ただ一人生き残ることができたのが士郎でした。
彼が火災から死を逃れることができたのは、一人の魔術師が彼の命を救ったことが理由です。
士郎を助けたのは衛宮切嗣という人物で、親を失った士郎は彼の子供になりました。
士郎は自分一人だけが火災から生き延びたことに罪悪感を感じていましたが、将来は人を助けることができるような人間になりたいと考えていました。
彼の親となった切嗣は、そんな彼にとってあこがれの存在でした。
彼はある日、学校で二人の人物が争っている姿を目撃します。
かれらは聖杯をめぐって争っていて、自分たちの姿を見られたことに気がついた相手に士郎は殺されそうになりますが、その時に彼は魔法陣からセイバーを召喚しました。
彼が召喚したのは剣士のサーヴァントで、彼女を召喚したことにより、士郎の運命は大きく変わります。
マスターとして成長していく士郎の姿が、このアニメの大きな見どころになっています。
士郎とセイバー以外にも、このアニメには多くの魅力的なキャラクターが登場します。
アニメ版も人気がある「AIR」
2000年に販売された「AIR」
アニメ化されたアダルトゲームとして紹介できるもう一つのゲームは、「AIR」という作品です。
「AIR」が発売されたのは2000年のことで、初めはパソコン専用のアダルト向けゲームとして販売されました。
このゲームは恋愛をテーマにしたアドベンチャーゲームです。
アダルトゲームですが、ストーリーが感動的であったので、アダルトゲームを普段はあまりしない人にも人気が出ました。
成人向けのゲームができないゲーマーにもこのゲームは注目されたため、18禁版のゲームが発売された翌年の2001年には、全年齢向けのバージョンも発売されています。
このゲームはその後パソコン版だけでなく、家庭用ゲーム機にも移植されています。
「AIR」が発売されたのは、プレイステーション2や、ドリームキャストなどのゲーム機です。
その後PSPやSwitchなどのハードにも移植されています。
これらの家庭用のゲーム機で「AIR」を初めてプレイした人も多く、もともとはパソコン用のアダルトゲームであったこの作品は、非常に多くの人に知られる人気ゲームになりました。
パソコン版と家庭用のゲーム機の「AIR」は細かいところが若干違いがあるので、興味がある人は違いを確かめるために、それぞれのハードのゲームを遊ぶこともできます。
ゲームを元にして作られたアニメ版の「AIR」
アニメ版のAIRが制作されたのは、2005年のことです。
この年の1月から3月までテレビで放送されました。
このアニメが放送されたのはBS放送のBS-iです。
毎週木曜日の24時30分から25時まで、30分アニメとして放送されていました。
全部で12のストーリーが制作され、それぞれのストーリーにはサブタイトルがつけられています。
第1話のサブタイトルは、「かぜ〜breeze〜」で、その他の話のタイトルも同じように、ひらがなと英語が組み合わされています。
最終話のタイトルは「そら〜air〜」で、ゲームのタイトルと同じサブタイトルがつけられました。
このアニメはその後、2006年にもBS-iで再放送されています。
2008年にはCS放送でも再放送され、同じ年には地上波でも初めて放送されました。
放送したのは、埼玉県の独立UHF局であるテレ玉です。
何回も繰り返し再放送がおこなわれたことによって、このアニメはより多くの人に知られるようになりました。
再放送が何回もおこなわれた理由の一つは、このアニメを初回放送時に見ることができなかった人からのリクエストが多くあったことです。
現在でも、この作品を好きな多くのアニメファンがいます。
DVDでも発売されているアニメ版の「AIR」
アニメ版のAIRはDVDのソフトとしても発売されています。
DVDの内容は基本的に、テレビで放送されたものと同じものです。
これから「AIR」を見たいと考えている人は、このDVDを入手すれば見ることができます。
DVD版の「AIR」はDVDアニメを販売しているお店などで購入できますが、レンタルショップで借りることもできます。
アニメ版の「AIR」のDVDは非常に多くの人が購入したため、シリーズ全体の売り上げで2005年のアニメDVDの売り上げの2位にランクインしました。
このランキングには一般のアニメも含まれているので、アダルトゲームが原作であるアニメがこれほどヒットしたことは、非常に珍しいことです。
さらにその翌年には、ブルーレイ版の「AIR」も発売されています。
ブルーレイ版の「AIR」はボックスセットとして発売されたので、このセットを購入すれば、アニメ版の「AIR」を全て見ることができます。
ブルーレイ版の「AIR」は、DVDよりも画質が優れていることが特徴です。
HDの高解像度で収録されています。
ブルーレイ版の「AIR」はサウンドも優れていて、5.1chサラウンドで録音されているため、より迫力のある音を楽しめます。
多くの魅力的なキャラクターが登場するアニメ版の「AIR]
アニメ版の「AIR」には、多くの魅力的なキャラクターが登場します。
こうしたキャラクターの中でも特に有名なのは、主人公である国崎往人です。
ゲーム版では緑川光さんが声を演じていましたが、アニメ版では小野大輔さんが、往人の声を演じています。
アニメの主人公としての往人の魅力は、特殊な能力が使用できることです。
彼は念を使用することによって、手を使わなくても物を自由に動かせる能力を持っています。
往人はこの技術を使用して、古い人形を操る芸を見せながら全国各地を旅しています。
彼が全国各地を旅していることには大きな目的があり、その目的がこのアニメのストーリーにも大きな影響を与えています。
彼が全国を旅しているのは、一人の人間と巡り合うためです。
彼が探しているのは女性ですが、その女性がどのような人物であるのか、往人は詳しく知りません。
彼が知っているのは、その女性の背中に翼が生えているということです。
往人はこの話を母親から聞かされましたが、大人になっても、ずっと忘れることができませんでした。
このアニメの舞台となっているのは地方にある小さな街で、この街で往人は3人の女性と巡り合います。
この女性たちと往人が互いに惹かれ合うことが、このアニメの大きな見どころになっています。
上記の3人の女性もこのアニメの重要なキャラクターで、その中でも神尾観鈴は、このアニメのヒロイン的な存在です。
彼女はこの街にやって来た往人に偶然声を掛けたことがきっかけで、彼と知り合いになります。
音楽も魅力であるアニメ版の「AIR」
アニメ版のAIRは、使用されている音楽も魅力的です。
この作品で音楽を担当したのは、折戸伸治さんと戸越まごめさんと麻枝准さんです。
ブルーレイにリマスタリングする作業には、テッド・ジェンセン産も参加しています。
アニメ版の「AIR」に使用されている音楽の中でも特に有名なのは、「鳥の詩」という曲です。
この曲はアニメのオープニングテーマとして使用されたので、アニメを見たことがある人にとってはおなじみの曲です。
アニメの最終話では、この曲がエンディングに使用されています。
主題歌である「鳥の詩」を作詞したのは、麻枝准さんです。
作曲したのは折戸伸治さんで、高瀬一矢さんが編曲を担当しています。
曲を歌っているのは、歌手のLiaさんです。
この曲が発表されるまでLiaさんはほとんど無名の歌手でしたが、アニメ版の「AIR」と一緒にこの曲の人気が出ると、多くの人に知られるようになりました。
この曲を聴きたい人は、この曲が収録されているアルバムを聴くことができます。
「鳥の詩」が収録されているアルバムの一つは、I’veというグループのアルバムです。
このグループの「verge」というアルバムの中に、短いバージョンが収録されています。
この曲のリミックスバージョンも制作されていて、リミックスバージョンはいくつかの種類があります。
もともとこの曲は、アニメ版の「AIR」を見た人を中心にして人気がありましたが、アニメを見たことがない人にも知られるようになりました。
2019年に発表された平成アニソン大賞では、2000年から2009年に放送されたアニメの主題歌の中で、ユーザー投票賞に選ばれています。
「鳥の詩」はLiaさん以外にも多くの歌手がカバーしているので、興味のある人はカバーバージョンを聞いて楽しむこともできます。
米倉千尋さんや森口博子さんもこの曲をカバーしていて、幅広い世代の人に人気があるアニメソングとして知られています。